競技

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競技(きょうぎ、: competition コンペティション)は、一定のルールに従って、優劣を競うこと[1]。日本語では英語のカタカナ表現の「コンペティション」も使われ、日常的にはむしろその短縮形の「コンペ」が使用されることも多い。

概説[編集]

競技とは一定の規則に従った状態で、何らかの技の優劣を競うことである。

競う内容は様々で、限定は無い。たとえば、何らかの技術であったり、身体的な能力 等々である。大辞泉は「陸上競技」「珠算競技」などの表現を挙げている。競技で競う人を競技者と言う。

競技には様々な分類法がある。たとえば個人の優劣を競う「個人競技」とグループの優劣を競う「団体競技」に分類する方法がある。また 室内/屋外で区分し「室内競技」「屋外競技」に分類する方法もある。競技者の年齢で分類し「ユース競技」「シニア競技」などに分類する方法もある。

なお、遊びやレクリエーションの分野の文献では、「技の優劣を競う遊戯(ゲーム)」とも説明されている[2]が、遊戯の対訳はプレイ(Play)であり、ゲーム(Game)は勝負を意味するため、和製英語としての誤用である。特にプロ化が進んだ競技においては試技者がプロフェッショナルの職業生命やそれによる収入をかけて競技を行っており、「遊戯(遊び)」と称するのは極めて不適切である。

競技会[編集]

競技を行うための会あるいは集い(つどい)を競技会と言う。外来語を好む人は「コンペ」と言う。

何らかの主催者によって競技会が計画されることもあり、その場合、あらかじめ日程を決め、あらかじめ参加者(競技者、審判員、運営員など)に告知し、予定日に人々が集合し行われる。

規模が大きい場合や競技種目が多数におよぶ場合は「競技大会」「大会」「選手権大会」とも称される。その分野の協会や競技管理運営団体によって認証されるものも多い。 ルール違反(=反則行為)を行った場合、「失格」「退場」などと判断され、それ以降の競技出場停止となる場合もある(場合によっては、次大会への参加を禁止される場合もあるほか、特に悪質な場合は恒久的日本戦や予選への参加資格を喪失する「追放」となる場合もある)。

「本戦・本選」と、「予選(予選会)」(本戦への参加者を選ぶための競技会)に分類されることがある。

競技会(大会)は、エリアの広さで下記のように分類することも可能である。

競技会が何らかの理由により中止された場合、出場が決まっていた選手・チーム及び開催地に選ばれていた地域の救済、より上位の競技会への出場選手・チームの決定、予定されていた競技会のために新設・増改築した施設の活用などの目的から、予定されていた競技会よりも規模を縮小した「代替大会」が実施される場合もある。

競技会によっては、人口や過去大会の成績などにより地域ごとに競技会に出場できる選手・チームの数を割り振りしており、これは「出場枠」とも呼ばれる。この場合、人口減少や成績不振が顕著な地域の枠を減らし、他の地域にその分を割り当てるなどの調整がされることもある。

競技会は日程があらかじめ決められている場合が多いが、その場合でも不測の事態や開催地の気候などにより、日程が変更される場合がある。

競技や競技会の例[編集]

運動[編集]

各運動競技について国際的に統轄する団体として国際競技連盟(International Sports Federations, ISFs)がある。日本では専ら「スポーツ」の呼称で親しまれている。

※ 上に挙げたのはあくまで運動系の競技のほんの一部である。運動や道具、ルールの種類の数だけ競技があると言ってもさしつかえない。

オリンピックおよびパラリンピック

オリンピックやパラリンピックでは複数の種類(種目)の競技が行われる。

その他、世界選手権大会障害者スポーツで各種スポーツの世界的な競技会について説明。

ボードゲーム、カードゲーム[編集]

ボードゲームの数だけ競技や競技会がある。

ビデオゲーム[編集]

ビデオゲームの大規模な競技会の最初期のものとしては、1980年にAtariが主催したスペースインベーダーの競技大会「Space Invaders Championship」があり、全米から1万人超が参加した[3]

近年、世界で大規模な競技大会が行われているゲームとしてはen:DotaLeague of LegendsCounter-StrikeCall of Dutyなどがある。

等々等々。

技能・職能[編集]

数学、プログラミング
計算
実務系

建築物設計者を選ぶための競技会[編集]

  • 設計競技 (多数の設計者にルールや同一の条件などを与え設計の技を競わせて、優れた者の設計を実際の建築・建設に採用する制度):建築・設計以外にも様々な産業分野で行われているビジネス上の慣習

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 大辞泉
  2. ^ 遊びの大事典 日本レクリエーション協会監修 東京書籍 1989年 p.56
  3. ^ Phoneia, Space Invaders championship organized by Atari in 1980